皆さん、こんにちは。名古屋市中村区の名駅ファイン歯科・矯正歯科です。今回は、マウスピース矯正でなぜ歯が動くのか、その仕組みについて詳しく解説いたします。マウスピース矯正は、透明で取り外し可能なマウスピースを使った矯正方法で、ワイヤーやブラケットを使わないため、見た目の美しさや日常生活での快適さが大きなメリットとされています。

しかしなぜマウスピース矯正で歯が動くのか、その具体的な仕組みについてはあまり知られていないかもしれません。このコラムでは、マウスピース矯正のメカニズムと、治療におけるポイントについてご紹介します。さらに、ワイヤー矯正との違いも比較し、どちらの方法がどのように歯を動かすのかを解説していきます。

▼マウスピース矯正で歯が動く仕組み

マウスピース矯正では、計画的に作成された複数のマウスピースを段階的に使用することで歯を動かします。

まず、患者様の口腔内をデジタルスキャンし、そのデータをもとに治療計画を立てます。マウスピースは、歯を少しずつ移動させるために数ミリ単位で設計されており、通常1～2週間ごとに新しいものに交換します。各マウスピースは歯に適度な力を加えるように作られており、その力によって歯が動き、理想の噛み合わせへと導かれます。

◎骨の吸収と再生がバランスよく起こる

歯は「歯槽骨（しそうこつ）」と呼ばれる骨の中に固定されており、外部から持続的な力が加わると、骨が徐々に再形成され、歯が移動していきます。

この再形成のプロセスにより、マウスピース矯正でも確実に歯を動かすことができます。マウスピース矯正では、比較的弱い力で歯を動かすため、歯の移動に伴う痛みも少ないです。

▼マウスピースの装着以外にすること

マウスピース矯正の代名詞であるインビザラインでは、主な矯正装置となるマウスピース（アライナー）以外にも、アタッチメントと呼ばれる装置を着けることがあります。

◎アタッチメントとは？

アタッチメントとは、マウスピース矯正を効果的に進めるために装着するレジン製の小さな突起物です。歯の表面に接着するだけでさまざまな効果が期待できます。

具体的には、歯を3次元的に大きく動かしたり、歯の移動速度を速めたりする効果に加え、マウスピースが浮き上がる現象を抑えることにも寄与します。このアタッチメントもマウスピースで歯が動く仕組みに深く関わっているといえるでしょう。

▼定期的な通院も必要です

マウスピース矯正は、患者様自身でマウスピースを装着・交換することができますが、定期的な通院も欠かせません。

歯の動きが計画通りに進んでいるか、噛み合わせが正しく調整されているかを確認するため、歯科医師の経過観察が必要となるのです。定期的な診察を受けることで、必要な調整をタイムリーに行うことができ、治療がスムーズに進むようになります。

ちなみに、マウスピース矯正の通院頻度は、ワイヤー矯正の半分程度です。一般的な症例なら、2ヵ月に1回くらい通院すればいいので、学校や仕事で忙しい方でも無理なく歯列矯正を継続できるでしょう。

▼ワイヤー矯正で歯が動く仕組みは？

ワイヤー矯正は、金属製のブラケットとワイヤーを使って歯を動かします。ブラケットを歯の表面に装着し、そのブラケットにワイヤーを通して締め付けることで、歯に持続的な圧力をかけます。この圧力により、歯槽骨が再形成され、歯が徐々に移動します。

ワイヤー矯正の特徴は、複雑な歯の動きを一括で行える点です。ワイヤーがブラケット全体を通して歯列全体に圧力をかけるため、特定の歯だけでなく、噛み合わせ全体を調整することが可能です。

また、歯科医師がワイヤーを直接曲げたり、ループを加えたりするため、細かな微調整が可能であり、比較的早いペースで歯が動く場合もあります。しかし、見た目や日常の快適さにおいては、マウスピース矯正に劣ることが多いです。

▼まとめ

今回は、マウスピース矯正でなぜ歯が動くのか？という疑問に名古屋市中村区の名駅ファイン歯科・矯正歯科がお答えしました。

マウスピース矯正は、透明なマウスピースを使って計画的に歯を動かす治療法で、患者様にとって快適な方法といえます。マウスピースの装着と交換が歯が動く仕組みの基本となっていますが、アタッチメントの装着や定期的な経過観察を通して初めて、精密かつスムーズな歯の移動が可能となることも把握しておきましょう。

一方でワイヤー矯正は、金属製のブラケットとワイヤーを使った伝統的な方法で、複雑な歯列の調整に優れています。

それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、患者様のニーズや噛み合わせの状況に応じて、自分に合ったな治療法を選ぶことが重要です。マウスピース矯正にご興味のある方は、ぜひお気軽に当院までご相談ください。