歯の先端が欠けたり、摩耗したりする症状は、修復治療で比較的簡単に改善できそうですが、歯が抜けるとなると話は変わります。
そこで気になるのが大人の歯が抜ける年齢です。
日本人はいつ頃、歯が抜け始めてしまうのか、また歯が抜ける主な原因も知りたいところです。
今回はそんな大人の歯が抜ける年齢や原因、抜けた後の治療法について名古屋市中村区の名駅ファイン歯科・矯正歯科がわかりやすく解説をします。
歯が抜けるのが不安であったり、歯が抜けた時期が年齢相応なのか知りたい方はこのコラムを参考にしてみてください。
目次
■大人の歯が抜ける年齢について
厚生労働省が令和4年に実施した歯科疾患実態調査によると、大人の歯は40代から抜け始めます。
歯が抜ける本数は、
45~54歳:1.4本
55~64歳:3.0本
65~74歳:6.0本
75~84歳:11.2本となっています。
1.0本を超えるのが45歳なので、30代までは1本も抜けていないのが標準といえます。
※参考:令和4年 歯科疾患実態調査
■大人の歯が抜ける原因について
次に、大人の歯が抜ける原因を第1位から第3位まで紹介します。
第1位:歯周病
大人の歯が抜ける原因第1位は歯周病です。歯の周りに歯垢や歯石がたまり、そこで繁殖した歯周病菌が歯ぐきや歯槽骨に炎症反応をもたらす病気で、日本人の成人の約8割が発症していると考えられています。
また、歯周病は自覚症状に乏しく、気づいた頃には重症化していて抜歯を余儀なくされるというケースが多く見られます。この病気では歯を支える土台(歯周組織)が破壊されるため、歯の喪失に直結してしまうのです。
◎歯周病の予防・早期発見には定期検診が有効
定期検診は、歯周病の予防や早期発見を主な目的にしています。実際、定期検診では歯周組織検査を行って、歯周病の有無や進行度を評価します。
定期検診で行われる歯のクリーニングやスケーリング(歯石除去)も歯周病予防や症状の改善に寄与します。そのため歯周病で歯が抜けるのが怖い、歯周病そのものを予防したいという方は、定期検診を積極的に受けるようにしましょう。
第2位:むし歯
むし歯は大人の歯が抜ける原因第2位です。むし歯は歯周病と異なり、早い段階から痛みなどの自覚症状が現れるため、むし歯に気づくのも比較的早いです。
ただし、むし歯の再発を繰り返したり、重症化したりすると、抜歯以外に治療の選択肢がなくなるため、大人の歯を失う主な原因となっています。
第3位:外傷
交通事故やスポーツ中のトラブルなどで歯を強くぶつけると、割れたり、歯が抜けたりします。これは小さなお子様からご高齢の方まで誰にでも起こりうるものなので、年齢にかかわらず注意しなければなりません。
■大人の歯が抜けた後の治療法は?
大人の歯が抜けた後は、何らかの方法で欠損部を補う必要があります。永久歯は生え変わることがなく、再生することもないため、インプラントやブリッジ、入れ歯といった補綴装置を装着する必要性が出てきます。
この点は過去のコラム「歯を抜いた後の治療って何がある?|歯がない時はインプラント・ブリッジ・入れ歯?」で詳しく解説していますので、関心のある方はぜひご覧ください。
◎メリットの多い治療法とは?
インプラント・ブリッジ・入れ歯。この3つの治療法は、一見すると同じように見えるかもしれませんが、口腔の専門家からするとインプラントだけ性質が異なる治療法です。
なぜならインプラントは歯科治療の中で唯一、失った歯を歯根から回復できる方法だからです。もちろん、インプラントにもデメリットは存在しているため、自身が何を優先するのかをよく考え、選択肢のひとつとして捉えることが大切です。
■まとめ
今回は、大人の歯が抜ける年齢と原因、抜けた歯の治療方法について解説しました。
厚生労働省の統計データによると、大人の歯は40歳くらいから抜け始め、年齢が高くなるにつれて喪失のスピードも速くなります。大人の歯は抜ける原因は、歯周病、むし歯、外傷の順番で多くなっています。
抜けた歯の治療法としてはインプラント、ブリッジ、入れ歯の3種類があります。名古屋市中村区の名駅ファイン歯科・矯正歯科ではすべての治療法に対応できますので、抜けた大人の歯の治療法で迷っている方は、お気軽にご相談ください。