顎関節症の原因
噛み合わせの乱れ
噛み合わせが乱れていると、咀嚼時に顎関節への負荷がかかります。これにより顎関節が正常な動きからずれたり乱れたりして、炎症や不具合が起こる可能性があります。
食いしばり・噛み締め
ストレスなどから筋肉の緊張状態が続くと、食いしばりや噛み締めの癖が無意識に起きやすくなり、顎への負荷が強くなります。意識して歯を離す必要があります。
姿勢や癖による負担
姿勢の悪さや頬杖、片側の歯だけで食事するなどの癖が、噛み合わせに影響を及ぼすことがあります。顎が左右非対称になり、顎関節がずれたり無理な力がかかったりすると、痛みや違和感が生じます。
外傷
交通事故や打撲・転倒などで顎や骨に対して強い衝撃があると、噛み合わせや歯列の乱れが起こることがあります。
その他の疾患
関節炎や自律神経失調症、アレルギーなどの疾患によって、顎になんらかの負担がかかり、顎関節症を発症することもあります。
日々の生活習慣
睡眠中に高すぎる枕を使っていたり、毎晩同じ向きで横向きに寝たりするなど、さまざまな生活習慣が複合的に絡み合って顎関節症を引き起こすことがあります。
顎関節症の治療
スプリント療法
マウスピースを使い歯ぎしりや食いしばりなどを抑えます。睡眠中に使用することで、無意識のなかで生じる顎関節や筋肉への負担を軽減します。
運動療法
ストレッチなどによって、緊張している顎周辺の筋肉をほぐしたり、口が開く幅を広げたりします。こわばった筋肉をやわらげ顎関節の負担を軽減します。
咬合誘導
オープンバイト、ディープバイト、八重歯、下顎のズレなどが顎関節症の原因になりやすいため、マウスピースを使い、噛み合わせを改善します。
仮歯
歯を失ったり、歯が欠けたりしたことが原因で噛み合わせが悪くなっている場合、レジン製の仮歯で噛み合わせを調整し、補綴治療の準備をします。
補綴治療
詰め物・被せ物のトラブルで噛み合わせに不具合がある場合、詰め物・被せ物を作り直したり高さや形を調整したりして、噛み合わせを整えます。
矯正治療
八重歯、乱ぐい歯などにより、噛み合わせに違和感がある場合、矯正を行い、噛み合わせを整えることも一つの方法です。