お口のケアが不十分であったり、外傷によって歯が折れたりすると、歯を抜かなければならなくなることがあります。歯を抜いた後の状態は見た目が悪く、食べ物も噛みにくいことから、できるだけ早く歯科治療を受けたいと思われることでしょう。
そこで今回は、歯を抜いた後の治療法の選択肢について、名古屋市中村区の名駅ファイン歯科・矯正歯科が詳しく解説をします。しばらく前に歯を失ったという方もこのコラムを参考にしてみてください。
▼歯を抜いた後の治療法は3つあります
歯を抜いた後、あるいは失った後の治療法としては、インプラント・ブリッジ・入れ歯の3種類が挙げられます。それぞれの治療法の特徴を見ていきましょう。
◎歯を抜いた後の治療法①インプラント
インプラントは、歯がない部分の顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込む治療法です。外科手術が必要になるため、不安に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、日本でも広く普及している治療法です。
安全性も確立されていることから、歯を抜いた後の補綴装置として安心して選ぶことが可能です。また、インプラントには歯の根っことなる人工歯根があるため、以下に挙げるたくさんのメリットが得られます。
【インプラントのメリット】
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天然歯に近い見た目で仕上げられる
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天然歯のようにしっかり噛めるようになる
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装置が長持ちしやすい(平均寿命は10年を超える)
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噛む力を顎で受けとめられるため、骨が痩せにくい
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安定性が高く、ズレたり外れたりすることはない
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ケアがしやすい
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残った歯を削る必要がない
◎歯を抜いた後の治療法②ブリッジ
ブリッジは、歯がない部分に「ポンティック」と呼ばれる歯冠だけの人工歯を配置して、その両隣の歯に被せ物(クラウン)を連結させた装置です。
欠損歯の治療法としては、支えとなる歯を複数本、大きく削らなければならないというデメリットがネガティブに捉えられやすいです。
実際、ブリッジの両端に配置された被せ物は、天然歯を大きく削って装着するため、残存歯の寿命を大きく縮めることになります。そんなブリッジには、次に挙げるメリットが得られます。
【ブリッジのメリット】
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健康保険が適用される
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外科手術が必要ない
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入れ歯よりも安定性が高い
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入れ歯よりも見た目が自然
◎歯を抜いた後の治療法③入れ歯
入れ歯は、歯を抜いた後の治療法の中で唯一、取り外しできる補綴装置です。ただし、この“取り外しできる”という点が必ずしもメリットにはならず、デメリットも伴います。
まず入れ歯は食事や会話の時にズレたり外れたりすることがあります。これは単にご飯が食べにくく、しゃべりにくいというだけでなく、歯がないことを周囲に知られるという点で、気にしてしまう方が多いです。
また、入れ歯は金属製の留め具であるクラスプや比較的面積が大きい床(しょう)が付随するため、見た目があまり良くないという欠点もあります。さらに保険診療の入れ歯は4~5年程度しか持たず、修理や調整を重ねる場合もあるといった難点も。
【入れ歯のメリット】
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健康保険が適用される
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外科手術が必要ない
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壊れた時の修理がしやすい
▼機能面・審美性をより追求する方にはインプラント
このように、歯を抜いた後の治療法は3種類あって、それぞれに必ずメリットとデメリットの両方を伴うことから、結局どれが自分に合っているのかわからないという結論に至ってしまうかもしれませんね。
機能面や審美性、長く使い続けたいという方の欠損歯の治療法として、インプラントはメリットの多い治療法です。これから10年先、あるいは20年先のお口の健康を考えると、歯根から回復できることはその後の全身の健康にもつながるのです。
歯がない部分の治療に審美性や機能性、耐久性を求めるのではなく、経済性を最も重要視する場合においては、保険診療のブリッジ・入れ歯が適していますので、まずはご自身が欠損補綴に何を求めているのかを整理しておくと自分に合った治療法が見つかりやすくなります。もちろん、それも含めて歯医者に相談するもの良いでしょう。
▼まとめ
今回は、歯を抜いた後の治療法について、名古屋市中村区の名駅ファイン歯科・矯正歯科が解説しました。
欠損歯の治療法にはインプラント・ブリッジ・入れ歯の3種類があり、手術の有無や期待できる審美性・機能性・耐久性などに大きな違いが見られることから、自分の希望に合った方法を慎重に選ぶ必要があります。
グラグラした歯があり、抜歯しかないかも…とご不安に思っている方は、お気軽にご相談ください。患者さんのご要望をお聞きした上で、適切な方法をご提案します。