理想的な歯並びは、きれいなU字型をしていて、すべての歯が整然と並んでいますが、悪い歯並びにはいくつかの種類があります。
ひと言で「歯並びが悪い」と言っても、患者様それぞれで症状が大きく異なるのです。そのため歯列矯正の方法も歯並びの種類によって様々です。
そこで今回は、悪い歯並びの種類について、名古屋市中村区の名駅ファイン歯科・矯正歯科がわかりやすく解説をします。歯並びが気になっている方はご自身の歯並びがどの種類に当てはまるのか、確認してみましょう。
目次
▼悪い歯並びの種類
歯列不正や不正咬合と表現される悪い歯並びは、大きく8つの種類に分けられます。
【種類1】上顎前突(じょうがくぜんとつ)
上顎前突とは、いわゆる「出っ歯」です。上の前歯が前方に傾斜していたり、上の顎が前方に突出していたりすることで、出っ歯の症状が現れます。日本人に比較的多い歯並びの種類で、矯正歯科を受診する理由になりやすいです。
◎上顎前突のデメリット
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見た目が良くない
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口を閉じにくい
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前歯で噛みにくい
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歯みがきしにくい
【種類2】下顎前突(かがくぜんとつ)
下顎前突は、いわゆる「受け口」です。上顎前突とは逆で、下の前歯が前方に倒れ込んでいたり、下顎骨が長かったりすることが原因となります。重症度が高いと、顎がしゃくれて見えます。
◎下顎前突のデメリット
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顎がしゃくれるなど、特有の顔つきをしている
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前歯で噛みにくい
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発音や滑舌が悪くなりやすい
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奥歯や顎の関節に大きな負担がかかる
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歯みがきしにくい
【種類3】上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)
上下顎前突は、文字通り上下の顎が前方に出ている歯並びです。口元の突出感が強いため、「口ゴボ」と表現されることもあります。上下顎前突の原因も歯の生え方と顎の骨の長さの異常が挙げられます。
◎上下顎前突のデメリット
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口元のコンプレックスになりやすい
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口が閉じにくいため口腔乾燥が起こりやすい
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歯周病やむし歯のリスクが高い
【種類4】叢生(そうせい)
叢生とは、いわゆる「乱ぐい歯」です。1本1本の歯が別々の方向を向いており、歯列全体がでデコボコになっている状態で、「八重歯」もこの歯並びに該当します。これも日本人に比較的多い歯並びといえます。
叢生の多くは、顎の骨が小さいことによるスペース不足が原因となっています。そのため叢生を矯正する際には、健康な歯をの抜歯が必要となりやすいです。
【種類5】開咬(かいこう)
開咬とは、自然に噛んだ時に上下の歯列で不要な隙間が存在している歯並びです。前歯の部分にすき間があるケースを前歯部開咬、奥歯の場合は臼歯部開咬といいます。
小さい頃に指しゃぶりや舌を前に突き出す癖があると、上下の前歯にすき間が生じて開咬を誘発しやすいため十分な注意が必要です。
◎開咬のデメリット
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前歯で食べ物を噛み切れない
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口呼吸が誘発される
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奥歯や顎関節に大きな負担がかかる
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見た目が良くない
【種類6】過蓋咬合(かがいこうごう)
過蓋咬合とは、深い噛み合わせを指します。正常な歯並びでは、上の前歯が下の前歯を数ミリくらい覆う状態となりますが、過蓋咬合の場合は、完全に覆い隠してしまうことも珍しくありません。
過蓋咬合は、骨格的な要因が強く関連していることが多いですが、歯の生え方や口腔習癖が原因となる場合もあります。
◎過蓋咬合のデメリット
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歯や歯茎を傷めやすい
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ガミースマイルの原因になりやすい
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顎関節症のリスクが高い
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むし歯や歯周病のリスクが高い
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歯の寿命が短くなりやすい
【種類7】空隙歯列(くうげきしれつ)
空隙歯列とは、いわゆる「すきっ歯」です。正常な歯並びでは、歯と歯が密着していて、デンタルフロスがようやく通せるくらいのすき間しかありませんが、空隙歯列の場合は、大きなすき間が存在しています。
そうした不要な歯のすき間は、お口の機能や健康においてネガティブな影響をもたらすため、空隙歯列という不正咬合の名前が付けられています。
ちなみに、上の前歯の真ん中にすき間がある空隙歯列を「正中離開(せいちゅうりかい)」と呼び、審美面おけるデメリットが大きいことから、歯列矯正を希望される方も多くなっています。
◎空隙歯列のデメリット
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食べ物が詰まりやすい
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息漏れによる発音障害が起こりやすい
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見た目が良くない
【種類8】交叉咬合(こうさこうごう)
交叉咬合とは、クロスバイトとも呼ばれる歯並びで、上下の歯が交叉して噛み合っているのが特徴です。歯の生えている位置が悪かったり、上下の顎の大きさが合っていなかったりすることが交叉咬合の主な原因です。
◎交叉咬合のデメリット
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顔貌が非対称になりやすい
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顎関節症のリスクが高い
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咀嚼能率が悪い
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頭痛や肩こりの原因となる
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歯周病やむし歯になりやすい
▼まとめ
今回は、悪い歯並びの種類について、名古屋市中村区の名駅ファイン歯科・矯正歯科が解説しました。
悪い歯並びは大きく8つに分けられ、それぞれに異なる特徴と原因、放置するリスクがあります。このような歯並びを治すために、最近ではマウスピース矯正(インビザライン)で矯正したい方が増えています。
インビザラインは装置が透明のため目立ちにくく、食事や歯みがきを普段通りに行えます。矯正に伴う痛みも少ないことから、歯並びの治療を快適に進められることでしょう。悪い歯並びの種類や重症度によっては、マウスピース矯正(インビザライン)だけで治せないこともありますので、まずはお気軽にご相談ください。