歯並びの問題を根本から解決できる歯列矯正。長年のコンプレックスだった出っ歯や乱ぐい歯などを治せるのであれば、費用が高くても、治療期間が長くても我慢できるという方は多いかと思います。
ただ、「歯列矯正は痛い」という話をよく耳にするため、痛みに関しては不安が残っているかもしれません。
そこで今回は、インビザラインやブラケット矯正が痛いと言われる理由や対処法、矯正法による違いなどを名古屋市中村区の名駅ファイン歯科・矯正歯科が詳しく解説します。
目次
▼歯列矯正が痛い理由
ブラケット矯正やインビザラインといった歯列矯正では、少なからず痛いと感じることがあります。それは次に挙げる理由からです。
【理由1】矯正装置による刺激
歯列矯正では、必ず何らかの装置を装着します。
特にブラケット矯正では、金属製のワイヤーや、ブラケット、ワイヤーをブラケットにとめる結紮線(けっさつせん)などを歯の表面に固定するため、歯ぐきや頬粘膜、舌などを刺激しやすくなっています。
患者様の歯並びや装置の設計によっては、繰り返し発症する口内炎に悩まされるケースも珍しくありません。
【理由2】歯が動いている
矯正装置を装着してからしばらくすると、歯の移動が始まります。歯槽骨という硬い骨に埋まっている歯が物理的に動く際には、骨が溶け、再生するという現象が繰り返されることから、相応の痛みや不快症状を伴うのです。
【理由3】食事による刺激
矯正中は、食事の時に痛いと感じやすいです。それは食べ物を噛む時に歯や歯ぐき、顎の骨へと強い刺激が加わるからです。
とりわけワイヤーを調整した直後やインビザラインの新しいマウスピースに交換した直後などは痛いと感じやすくなることでしょう。
▼ブラケット矯正とインビザラインの痛みの違い
実は、ブラケット矯正とインビザラインでは、矯正中の痛みに大きな違いが見られます。
まず上段【理由1】に関しては、インビザラインで生じることはほとんどありません。インビザラインで使用する矯正装置は、薄くて透明なマウスピースで表面は滑らかです。
また、マウスピースは歯の部分だけを覆っていることから、口腔粘膜を刺激することがほとんどありません。
歯が動いている時に痛いと感じることも、ブラケット矯正よりインビザラインの方が少ないです。なぜならインビザラインでは、比較的マイルドな力でゆっくりと歯を動かすからです。
それに伴って、食事時に痛いと感じる場面も少なくなります。ただし、痛みの感受性には個人差があることから、インビザラインで矯正中に強い痛みを感じる場合もありますので、その点がご注意ください。
とはいえ矯正治療のシステム上、ブラケット矯正よりインビザラインの方が痛いと感じにくいことに間違いはないのです。
▼歯列矯正の痛みはいつまで続く?
歯の移動に伴う痛みは、ブラケット矯正の場合は調整から2~3日程度、インビザラインは新しいマウスピースに交換してから2~3日程度がピークとなります。
歯の移動に伴う痛みは歯列矯正の中でも強い症状ですが、いつまでも続くものではありませんのでご安心ください。
食事による痛みも同等の期間でおさまります。装置による痛みは、粘膜を刺激している箇所を調整することで改善が期待できます。
▼歯列矯正の痛みへの対処法
ブラケット矯正やインビザラインで痛いと感じたら、次の方法で対処しましょう。
【対処法1】市販の痛み止めを飲む
歯列矯正に伴う痛みは、市販の痛み止めを飲むことで軽減できます。
その際、抗炎症作用があるロキソニンではなく、解熱鎮痛剤であるカロナールを服用するのが良いでしょう。歯列矯正で歯を動かすためには、ある程度の炎症作用が必要となるので、それを抑える消炎鎮痛剤はマイナスな効果を発揮してしまうのです。
【対処法2】患部を冷やす
口腔外から冷却剤を当てて、患部を間接的に冷やすことで、歯列矯正に伴う痛みを軽減できる場合があります。
【対処法3】軟らかい食べ物を選ぶ
ブラケット矯正やインビザラインで強い痛みが生じている時は、あまり噛まずに飲み込める軟らかい食べ物を選ぶようにしましょう。
【対処法4】口腔ケアを徹底する
歯みがきやうがいを徹底して、口腔衛生状態を良好に保つことで、さらなるトラブルを抑えられます。矯正で歯が痛いからといって、口腔ケアを怠るのはNGです。
【対処法5】主治医に相談する
ブラケット矯正やインビザラインで痛いと感じる症状がいつまで経っても軽くならない、日常生活に支障をきたす症状が出ている場合は、主治医に相談して対処法を提案してもらいましょう。
▼まとめ
今回は、歯列矯正で痛いと感じる理由や矯正法による痛みの程度の違い、痛みへの対処法などを名古屋市中村区の名駅ファイン歯科・矯正歯科が解説しました。
歯列矯正ではいくつかの理由から痛いと感じることがあるため、少しでもその症状を減らしたいという方には、マウスピース型矯正のインビザラインがおすすめです。矯正中に痛みが生じた場合は、本文でもご紹介した方法で対策をとってみてください。