歯列矯正には年齢制限がなく、何歳になってからでも始められます。それでもやはり「子どもの矯正ほどの効果は得られないのでは?」とか「大人になってなかなか時間がない」など、ネガティブに捉えている方も少なくないようです。
そこで今回は大人の歯並び治療である成人矯正のメリット・デメリットについて、名古屋市中村区の名駅ファイン歯科・矯正歯科が詳しく解説をします。
成人矯正を受けようか迷っている方は、このコラムを参考にしてみてください。
目次
▼成人矯正を受ける5つのメリットを解説
大人の矯正治療を受けると、次に挙げる5つのメリットが得られます。
【メリット1】自分では治せない口元のコンプレックスを解消できる
成人矯正を検討している方の多くは、悪い歯並びが口元のコンプレックスとなっているケースが大半を占めます。ひと昔前の日本では、出っ歯や八重歯、すきっ歯などで深刻に悩む方は少なかったのですが、近年は歯並びへの関心や価値観に大きな変化が現れ、理想的な口元を手に入れたいと考える方が増えています。
今までどうしようもなかった出っ歯や乱ぐい歯を根本から改善できることは、歯並びのコンプレックスを抱えていた方にとって何にも代えがたい成人矯正のメリットといえます。
【メリット2】歯の寿命が延びる?
多くの歯列不正・不正咬合(歯並びの乱れ)は、歯の寿命が縮まりやすいことがわかっています。
例えば、乱ぐい歯というのは、上下の歯が適切な位置で噛めていないため、特定の歯に過剰な負担がかかることで、摩耗や破折を促します。重症例では歯根が折れて、歯の保存が困難となることもあるのです。
成人矯正で歯並びと噛み合わせを正常化できれば、噛んだ時の圧力を歯列全体で均等に負担できるようになり、個々の歯の寿命も延びていきます。
【メリット3】食べ物が噛みやすくなる
今現在、乱ぐい歯や交叉咬合(こうさこうごう)、開咬(かいこう)といった歯列不正を抱えている方は、その状態が普通なので食べ物を噛みにくいとは感じていないかもしれません。
しかし、正常な歯列と比較すると、うまく咀嚼ができていないことが考えられます。成人矯正でその状態を改善できれば、硬い食べ物や弾力性の高い食べ物、繊維質が豊富に含まれた食べ物なども噛みやすくなります。
【メリット4】胃腸への負担を軽減できる
成人矯正で食べ物を効率良く咀嚼できるようになると、胃や腸といった消化器への負担を減らせます。その結果、食後の胃もたれや消化不良が改善されたり、便通が良くなったりするなどのメリットも得られます。
【メリット5】歯周病やむし歯のリスクを減らせる
歯並びの良し悪しと清掃性には、直接的な関連があります。とくにガタガタの歯並びである叢生(そうせい)は、歯ブラシを歯列の隅々まで行き届かせることが難しく、どうしても磨き残しが多くなってしまうのです。
そのため叢生で歯周病やむし歯を繰り返し発症している方は多くなっています。成人矯正で歯並びをきれいに整えることで、清掃性が高まり、歯周病やむし歯などのリスクを軽減できます。
▼成人矯正を受ける3つのデメリット
このように、大人の矯正治療にはたくさんのメリットがありますが、デメリットも伴うため、その点も事前に正しく理解しておくことが大切です。
【デメリット1】矯正中は不便を感じる場面が多い
成人矯正では、ブラケット装置やマウスピース型矯正装置などを装着するため、食事や歯磨き、人との会話など、日常生活のさまざまな場面で不便を感じることがあります。これはお口の中に装置を入れる矯正治療では避けられないデメリットといえます。
【デメリット2】費用が比較的高い
大人の歯列矯正は原則として自費診療となるため、治療にかかる費用は通常の歯科治療よりも高くなります。部分矯正であれば300,000~500,000円程度、全体矯正の場合は700,000~1,000,000円程度かかるのが一般的です。
【デメリット3】歯根や歯ぐきが吸収するリスクがある
歯列矯正では、歯や歯周組織に大きな力がかかることから、歯根吸収や歯肉退縮のリスクを伴います。これらはすべてのケースで起こるわけではありませんが、成人矯正に伴うデメリットのひとつとして知っておくことが大切です。
▼まとめ
今回は、成人矯正を始めるメリットとデメリットについて、名古屋市中村区の名駅ファイン歯科・矯正歯科が解説しました。
大人になってから矯正治療を受けると、長年のコンプレックスを解消できることに加え、歯の寿命が延びる、咀嚼能率が上がる、胃腸への負担を減らせる、歯周病やむし歯にかかりにくくなるなどのメリットが得られます。
最近では、40代や50代から成人矯正を始める方も増えてきていますので、歯並びが気になる…という方はお気軽にご相談ください。